IWFA(国際窓ガラスフィルム協会)指定 建築用窓ガラスフィルムの視覚的評価基準
1.ガラス面に設置されたフィルムは、フィルムがない時と同じレベルの視覚的品質を保証しません。また以下の基準はフィルムにのみ適用され、ガラス自体に問題がある場合は保証対象と見なされません。
2. 施工後のフィルムは、完全に接着するまで時間がかかります。これはフィルムとガラスの間に特別な溶液を使って施工する「水貼り」という方法を採用しているからです。余分な水分は施工の際にできるだけ抜き取りますが、完全に排出することはできません。完全に水が抜けて接着するまでの時間を「養生期間」と呼ぶのですが、フィルムはこの期間中に徐々に接着していきます。また、この養生期間はフィルムの種類や気候条件に応じて異なり30日から140日とされます。
3.養生期間が長期となるため、その終了を待たず品質チェックを行うことが出来ます。ただしガラスとフィルムの間に水が残っていること、及びそのことに付随する不具合は保証の対象外となります。
4.品質のチェックは室内側から行い、ガラスから2メートル以上離れて目視にて正面から行います。自然な明るさの下で行い、ガラスの周囲50mm幅については下記の例外規定を設けます。
5.ガラスとフィルムの間にある汚れ、髪の毛、繊維、糊、指紋、気泡、水分、傷、皺、およびフィルム外周部における折れ、浮き、欠けなどいわゆるエッジ処理については前項の条件下で判定がなされ、大きく目立たない限り許容するとされます。
6. ガラスの周囲50mm幅について、サッシの劣化が激しいなどフレームの状態が悪く上記の品質基準を満たすことが難しい場合、少量であればごみが入ってしまうことを許容するとされます。
7.ガラスフィルムと窓枠の隙間は通常1〜4mmをとっています。これにより、施工の際に使用した水分を排出するとともに、ガラスがずれるなどしてフィルムがフレームと接触して浮き上がることを防いでいます。
8. 厚みがある防犯フィルムや災害対策用フィルムその他特殊なフィルムの場合、ガラスフィルムと窓枠の隙間は最大5mmまで許容するとされます。その反対に、色の濃い目隠しフィルムやミラーフィルムなどの場合、フィルムの周囲から射し込む光を最小限に抑えるためにその隙間は2mm以下が推奨されます。
9.ガラスの大きさがフィルムの最大幅を超える場合は、フィルムのつなぎ合わせを行います。つなぎ目は窓枠の縦横どちらかと平行に作り、隙間は最大1mmとします。このつなぎ目は保証対象となる欠陥と見なされません。
10.特別なコーティングを施した高性能フィルムでは、養生期間が長くなる場合があります。詳しくはメーカーに直接お問い合わせください。
訳:村田フィルム